「ザ・パイのパイ」オギノへーマ殴り書き/書き殴り/本音/虚偽/事実/夢想/真実/妄想/本音/無根/吐露/激情/・・その他諸々の五百字詰め。毎日更新!


by ヘーマ

ルーツ探訪2

 しかし、柳家小三治が1番影響を受けたのは可楽でも小さんでもない。




 映画「小三治」を観賞して、それがはっきりとわかった。落語は話ありき。
あくまで「話」という範疇で繰り広げられている大衆芸能だという。
笑わせ屋とは違う。落語の笑いは後からついてくるもの。それが師の信念のようだ。


 高座は、人と人が世間話をしている延長線にあり。小三治落語は抑揚が抑えられている。
声も驚くほど小さい。そして噺に入る前の談話の長さ。独演会だと4~50分に渡る。
この境地に入ったのは、先人からの教えで培われたものだけではない。


 あの芸風に巨大な影響を与えたのは、同世代の落語家であり、ご友人でもある、入船亭扇橋だ。
師はご存命であるが、病に倒れ現在療養中。映画のスクリーンでは元気な扇橋さんが見られた。
絵に描いたような自然体。いついかなる場面でものほほ~んとしている。


 温泉宿でお2人がとりとめのない会話をするシーンが長くあった。それが何ともおかしい。
そしていとおしく思えた。だが、自分もあの空間に入ってお話したいという気にはならない。
ただ眺めていたい。丸1日でも傍にいられる。ご飯も食べなくて平気。ず~っと聞いていたいのだ。


 身近にいる人に多大な影響を与え/受けるって、ニュートラルな精神がないとできない。

 人間国宝も凄いが、最近ボクは扇橋さんが気になって仕方ない。人間の鑑だと思っている。



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平馬
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by h72ogn | 2015-04-10 12:39