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「ザ・パイのパイ」オギノへーマ殴り書き/書き殴り/本音/虚偽/事実/夢想/真実/妄想/本音/無根/吐露/激情/・・その他諸々の五百字詰め。毎日更新!


by ヘーマ

2度目よし



 美しい飛行機を造りたい。




 2年前に大ヒットした宮崎駿監督作「風立ちぬ」をレンタルして見た。映画館でも観賞済み。
ついでに貸りてきたのだ。落語好きなら「平成狸合戦ぽんぽこ」は絶対に見るべき。
友人のNさん大プッシュ。この日の夜、寄席にご一緒する約束をしていた。なら会う前に見ておこう。


 なるほど。声優やナレーションの顔ぶれがすごい。同時の名人上手が名を連ねている。
同じジブリ作品だが、こちらは高畑勲監督作。ただ、画の質感がボクにはしっくりこなかった。
120分。これも長い。「日本むかし話」なら15分で完結できただろう。


 ぽんぽこ後の生落語は素晴らしかった。主任は若手No.1の春風亭一之輔師匠(37)。
驚いたのは、早くも古典を破壊していた事。もしや落語に飽きたか?真意はわからない。
個人的には中トリの橘家圓太郎師がMVP。ネタは「祇園祭」。夏の噺。大熱演だ。


 話を戻す。翌日になって「風立ちぬ」を薄ぼんやりしながら見る。劇中多く使われた言葉。
それは“美しい”だった。結核を患い死を予感していた女房が家を出ていった後のシーン。
義姉のセリフ「1番美しい姿だけを夫に見せたかったのね」に涙。


 夫はそれまで、飛行機の設計士としての役目を果たすべく、仕事の鬼と化していた。
しかし「美しい飛行機を」という気持ちは、零戦として戦争に利用され、やがて虚無感に変わる。
と、同時にやってきた伴侶の死。こうなると絶望しかない。ラストシーン。最愛の妻は幻覚で現れる。


 「生きて。生きて。」2回言うんだよ。「うん。うん。ありがとう。」夫はそう応えた。
この映画は宮崎監督引退作。きっと監督も美しい物語を残して去りたかったのだろう。


 「風立ちぬ」、なんだか2回目の方が胸に沁みましたね。




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平馬



by h72ogn | 2015-09-01 13:00