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「ザ・パイのパイ」オギノへーマ殴り書き/書き殴り/本音/虚偽/事実/夢想/真実/妄想/本音/無根/吐露/激情/・・その他諸々の五百字詰め。毎日更新!


by ヘーマ

「誰もがそれを知っている」評

「えらいもん見たよぉぉぉ」by.ターザン


 イランのアスガー・ファルハディ監督作。「セールスマン」以来のサスペンス巨編。ハビエル・バルデム&ペネロペ・クルスW主演。リカルド・ダリンが脇を固めた。スペインの田舎が舞台。


 内容には触れない。この映画、意外と過小評価されている。単なる誘拐事件ものとして見ている人が多いのだろう。ボクは、今年上半期の中でベスト。自力解釈型の人間ドラマ。


 人が極限状態、あるいは非常事態になった時にどうなってしまうのか?これが1つのぶっとい軸になっている。家族間で揺れ動く心境の変化を、監督は「化粧」で表現していたのがおもしろかった。


 序盤、中庭で盛大に行われた結婚パーティーは、みんなドレスアップしてバッチリメイク。やがて誘拐事件発覚。どしゃ降りの雨。化粧はドロドロに落ちて全員パンダ状態。以降ほとんどスッピンだ。


 つまり女性は様々な顔を持つ。様々なカードを持つ。そしてここぞという時、「過去」というものを切り札にする。この物語に登場した女の手持ちカードは、すべてジョーカーだったのだ。


 カードを切られた男は、自分で自分の身ぐるみを剥いでいった。ちがう男はすでに剥がされていて、ただただ信仰にすがるばかり。老人は精神破綻、若者は遠巻きに傍観しているしかなかった。


 こうなると野郎目線から見た時、「誰もがそれを知っている」は100%恐怖映画だということ。ヒューマニズム作品としては珍しいオトコ映画だといえる。カップルで行く作風ではない。現代版・追い剥ぎ物語だからね。


 ボクは昨日、ターザン山本さんを誘って有楽町のヒューマントラストシネマで観賞。2人とも脳が覚醒してしまう。山本さんは完全にスイッチが入った。今日は映画のことだけ。明日もつづく。




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ヘーマ


by h72ogn | 2019-06-04 18:36