アナーキー

　トンガで火山噴火。

　その影響で津波が発生し、日本の太平洋側に注意報。岩手県では警報が発令された。爆発のエネルギーを物語っているのは「音」である。ドカーン！という信じられないような爆発音は、なんと2300キロも離れたニュージーランドで聞こえたという。

　そんな報道を目にして、1つ思い出したエピソードがある。日本のヘビメタ界の雄・ラウドネスが山梨の野外フェスでリハーサルをしてた時、長野県から苦情がきたというのだ。どんだけ爆音なんだよ。

　ボクが体験した騒音通報は、沖縄に渡る前の玄米さん宅で。木造アパート、二間つづきの畳部屋で昼から大宴会となった。メンバーは、玄さん夫婦、ミヤウチ、モリ、タコス、フォク、ケイト、ジュン坊、ヘーマの9人。

　この日行われる「YES.SMILE」という野外公演に出る予定が大雨で中止に。このまま帰るのもってんで玄さんが招いてくれたのだ。最初の1時間はしんみりとしたものだったが、玄さんが酔ってからおかしくなりだした。

　CDラジカセの音をボクが絞っても、それに気づくとまた音量を上げるの繰り返し。とうとう楽器を引っ張り出してセッション大会に。女組は即興で呪文のような歌を歌い出す始末。これは動画が残っている。

　そしてなんと、アパート全体に響き渡る玄米コージの「アナーキー・イン・ザ・UK」絶唱。その最中、彼の背後の曇りガラスにパトカーのパトランプが光っていた。大ごとになる前、ボクらは逃げるように退散したのだった。

ヘーマ