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「ザ・パイのパイ」オギノへーマ殴り書き/書き殴り/本音/虚偽/事実/夢想/真実/妄想/本音/無根/吐露/激情/・・その他諸々の五百字詰め。毎日更新!


by ヘーマ

寄席通い


 土日は伊豆→東京。



 先週同様、鈴本演芸場に行く。それだけが目的だ。先月の代演で見た春風亭一之輔師匠の「唐茄子屋政談」が素晴らしい高座で、ボクの落語熱が急上昇。九月上席(夜の部)は一之輔主任でネタ出し。すべて長尺なのだ。


 初日は「居残り佐平次」だった。こちらも完成度が高く舌を巻いた。真打ち昇進から10年。粗削りな部分が取れて、いい意味で柔らかさが出てきたように思う。だからオンナを演じていても不自然さがなくなった。


 17日「心眼」、18日「三軒長屋」。両日とも幕見券で観賞。中入り時に入場し、漫才落語粋歌(三味線)→トリと流れる。これ、通常だと7~815分パッケージだが、長尺噺なので時間オーバーする。つまりコスパがいい()




 ボクは「三軒長屋」が大好きで、志ん朝師、談志師、小三治師のをDVDで何回も見ている。しかし、内容があるかというと何もないんだ。ホントに何もない。ただただドタバタ。騒動の後にまた騒動。サゲ(オチ)もくだらないのひと言に尽きる。


 そんなものを名人上手が小1時間かけて演じるのだ。談志師曰く、「やっているこっちも頭ン中ぁカンカンする」と言っていたほど。落語は円熟味が若さを上回る古典芸能である。しかし、この演目は40代半ばあたりの噺家に向いているかもしれない。


 おっと、もちろん誰でもいいというわけではない。技量のある方限定である。一之輔師より下の世代で該当する人はいない。やっていそうなのはいるが、やめてほしい。金をくれても見たくない。それほど難しい演目なのだ。




 この3週間で一之輔落語4席すべて鈴本演芸場で見たことになる。奇跡的に()勘弁してくれって演者が1人もいなかった。だから寄席の持つ心地良さを満喫できたのだろう。「週末是好日」である。次は桃月庵白酒師が見たい。




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※鈴本と末廣は下手側に座ることが多いが、たまに上手側にも。正面はまずない。

ヘーマ


by h72ogn | 2022-09-19 17:02