ミーハー論
2023年 04月 26日
【ミーハー】
流行などに熱中しやすい人たち。程度の低いことに夢中になっている人を軽蔑して言う言葉。
【ミーハー語源】
「みいちゃんはあちゃん」の略「みいはあ」に由来する。(中略)…昭和初期、「みよちゃん」や「はなちゃん」など、昔の女の子の名前の頭文字に「み」や「は」が多かったことから、若い女の子の代表的な呼び名で、言動を軽蔑して呼ぶときに用いられた。
以上「語源由来辞典」より抜粋。
軽蔑という単語がそれぞれ使われているのが面白い。完全に大人目線。要するに、ガキがまんまと“子供騙し”に引っかかっている様を表した俗語とも言える。多様化の現代、大人が何の躊躇もなくミーハーでいることが昔と大きく違う特徴だ。
今はその類いを「オタク」と呼ぶ。最初はお宅の中での世界しかなかったが、ネットの普及で同類同士のコミュニケーションが成立し、宅外へ出て行くようになる。だから、東京国際展示場の外に数万人の行列ができるようなコミックマーケットの規模が巨大化したのだろう。
子供と大人の決定的な差は身銭の額だ。もちろん大人の方が容易く欲しいものを手に入れることができる。ボクは人間(人格)形成の過程の中で、およそ他人に理解されなくても、夢中になるものがあることが極めて重要だと思っている。たとえそれが子供騙しだって構わないのだ。
と同時に、金銭面で苦境に立たされなければならない。そこには欲をこえた念が生じる。何とかやり繰りしようという工夫や計画を組み立てるからだ。何でもいい、どんなことでもいい、これと決めたら必ず達成させるべき。すると、ある種の「自分基準」が構築されるのだ。
あとはその基準に従って暮らしていけばいいだけのこと。できれば10代の内に、つまりは社会人になる前に経験しておく。幸福は人が決めるものではない。自分自身が幸せと感じたココロがすべてである。だからボクは、軽蔑されていようが、ミーハー大いにけっこうだと思っている。