等身大ジュリー

　生中継LIVEの日。6月25日はジュリーの誕生日。

　75歳ですか。そりゃそうだよな、ボクが幼少の時のNo. 1男性アイドルだったわけで。「勝手にしやがれ」「サムライ」「ストリッパー」「TOKIO」などなど、当時よく真似したものである。

　ボクは故阿久悠さんの歌詞が大好きなので、追悼本で曲の字面だけは今でもよく目にしているのだ。ジュリーはとっくに自らアイドルを脱却。逆にそれを今だに維持している郷ひろみは驚異的である。

　いつまでそんな軽くしているんだと思われがちだが、70オーバーで“軽く”見られるってそう出来るものではない。体型維持だけでも大変だし。ジュリーは骨と皮くらい細型だったが、今や完全な中年太り。

　さいたまSAの広いステージを横断しただけで息切れしている。終盤になるとふらついていた。しかしまだ苦し紛れでも声は出るところが立派。往年の名曲と共に、寄り添い生きる風格を感じた。

　それは己の老いを全面的・全方位で受け止めている覚悟のようなもの。電飾衣装、全身ラメ、全裸、パラシュートまで背負って歌った歴史がある。やり尽くしたと思わない方がおかしい。

　ジュリーもとうとう後期高齢者。ずっとずっと追い続けているファンがとても羨ましい。ボクは老人になった時の忌野清志郎がとにかく見たかったのだ。

ヘーマ