伊集院静
2023年 11月 27日
作家・作詞家の伊集院静さんがお亡くなりになった。
ニュースでは最後の無頼派の死として報道されている。言葉のマジックというか、字面だけ見れば「無頼」とは、誰にも頼らない一匹狼のような印象を持つ方も多くいる。しかし、それはちがう。
非道徳的、反リアリズム、批評精神などを兼ね備えた「作家」のことらしい。だから一般人はその範疇に入ることはない。ボクはズバッと一刀両断している文章を好む。伊集院氏のコラムは楽しく読めた。
はちゃめちゃな私生活。酒、博打、女。とにかく鯨飲の如く呑み、打っては桁違いな金を溶かし、そして、女優にもてまくった人である。まるで豪放磊落を絵に描いたような暮らし。
あれだけ振り切ったからこそ、その振り子が逆へ向いた時、人間の機微を察する繊細さを持ち合わせていたのではないだろうか。1つ1つの言葉が鋭利であり暖かくもある。もてないわけがない。
いつの時代にも不良は佃煮にするほど存在しているが、伊集院氏のような「硬派な不良」はとても少ない。令和の時代ともなると、硬派を排除しているような風潮すら感じる。
軟派至上主義に真向勝負を挑んでいた才人の死。早世が悔やまれる。どうぞ安らかに。


